アート流通・評価のための共通インフラ「Startrail」イーサリアムメインネットへ公開

2020.09.11Press

このたびスタートバーン株式会社(以下スタートバーン)は、アート作品の信用担保とさらなる発展を支える共通インフラ「Startrail」をイーサリアム(Ethereum)メインネット上へと公開いたしました。既に100件以上のアート作品の登録が完了しています。今後もStartrailがより広く利用されるよう尽力してまいります。

Startrailは、ブロックチェーンを活用した、アート作品の信用担保とさらなる発展を支える流通・評価のためのインフラです。社会実装と公益性を重視した設計とガバナンスにより、アート業界が長年築いてきた信用や価値形成のプロセスを損なうことなく、流通・評価のための共通インフラを全ての人へ提供します。

これまで1年半以上にわたる実証期間を経て、複数のテストネットへ公開を繰り返し、設計の細部に至るまで改良を重ねてきました。2020年8月25日、Startrailはイーサリアムメインネットへ公開され、接続するサービスを通じて実際に作品情報の登録や移転が可能になりました。

第1件目として、美術家であるスタートバーンCEO施井泰平(作家名:泰平)の作品「IT Ⅱ」の情報を、Startrailに接続するスタートバーンの自社サービス「Startbahn Cert.」から登録いたしました。また、この作品を含めて既に100件以上の登録が完了し、情報の移転についても正常に作動することを確認済みです。また、テストネット上に登録された情報については、随時メインネット上への移転を行ってまいります。


登録作品「IT Ⅱ」の情報が掲載された、Startbahn Cert.上のUI。


登録作品の情報が記載されたイーサリアム上のUI。Startbahn Cert.上の「Startrail Registry Record ID」とTokenIDが一致していることから、当該作品が実際にイーサリアムに登録されたことが分かる。


◾️ Startrailの設計・運用について

Startrailの設計や運用の思想については、2019年に公開されたホワイトペーパー等でも言及いたしましたが、今回改めて幾つのかのポイントをご紹介します。



相互運用性

Startrailでは、ブロックチェーンを用いたサービス間の相互運用性を高めるため、スマートコントラクトの一規格である「ERC721」の標準インタフェースへ準拠するように設計されています。開発初期の段階では、独自性の高い設計を採用していましたが、ブロックチェーン業界におけるDappsの普及やソリューション開発状況を勘案し切り替えを行いました。Startrailは、ユーザーへのメリットを第一に、様々なサービスとも連携しながら広がりを持って運営されるエコシステムを目指しています。


アップグレーダビリティ

スマートコントラクトは、ブロックチェーンに載せた後に変更することは原則不可能ですが、Startrailでは、メインネット公開後も適切な拡張や更新が可能です。ブロックチェーンの特徴である情報の耐改ざん性を保ちながらも、アップグレーダビリティを維持するため、保存されるべき情報とロジックを分けて管理できるよう構築されています。また、将来新たなロジックや情報構造を追加できるよう、フレキシビリティの高いデータ構造を採用しています。


プライバシー保護

パブリックチェーンは、情報の記録・管理の透明性の高さによって、その信頼性が担保されています。一方で、パブリックブロックチェーン上の情報は基本的に公開情報となるため、情報の公開先を限定することはできず、プライバシーの保護には適していません。そのため、Startrailで記録・公開される情報と、そこに接続する各サービス内のみで管理される情報を切り分けています。作品そのものの諸情報や流通・取引の権利に関する情報など、サービスを横断して共有される必要があるものは、Startrailに記録・公開されます。一方、所有者の個人情報などは、各サービスのプライバシーポリシーや利用規約に従い、そのサービス内だけで管理されます。


アクセス制限

パブリックチェーンは、保存できるデータ量の制限が高く、画像や動画ファイルなどの大きなファイルの保存には適しません。そのためStartrailでは、ブロックチェーン上に記録される情報と、Startrailが管理するサーバー上に記録される情報を切り分けています。容量が大きいものだけでなく、適切な権利者のみがアクセスすべきファイルやデータなどは、Startrailが管理するサーバー上に保存し、ブロックチェーン上に記録された権利情報に従ってアクセスコントロールされます。


イーサリアムの採用

イーサリアムのトランザクション数が、過去10カ月で最も高い水準に達していることが折しも話題になっています(2020年7月現在)。このことから、「投機」ではなく「実利用」としてのブロックチェーン利用が着実に増えているといえるでしょう。Startrailは、イーサリアム上での運用に固執しているわけではなく、その時々で最適なブロックチェーンを採用していく方針ですが、このような普及力を考慮し、現在の土壌としてはイーサリアムが最適であると考えています。

Source: Etherscan.io


Startrail協議会による運営

Startrailは公共インフラとして独立性・公平性を保つため、スタートバーンが主導する任意団体「Startrail協議会」が運営していきます。今後本協議会には、複数の専門家・企業・団体に参画いただき共同運営していく予定です。ぜひStartrailの利用・運営にご関心のある企業のご担当者様は下記の問い合わせ先までご連絡いただけますと幸いです。

スタートバーン株式会社 事業開発部
メールアドレス:biz(at)startbahn.jp




◾️StartrailとStartrail登録証について

Startrailは、ブロックチェーンを活用した、アート作品の信用担保とさらなる発展を支える流通・評価のためのインフラです。Startrail上でStartrail登録証を発行すると、作家や作品の基本情報、作品の来歴、作品の流通や利用に関するルールセットなど、様々な情報をブロックチェーン上に記録することができます。現行の紙の作品証明書や販売証明書と同じように利用できるだけではなく、耐改ざん性と透明性の高いブロックチェーンの仕組みによって、より信頼性の高いものとして作品の真正性を担保することができます。さらに、作品来歴の記録はもちろん、還元金をはじめとしたルールセットの実行も、取引のたびに自動で行われるので作品の流通管理が容易になります。


◾️ スタートバーンについて

スタートバーンは世界中のアーティストそしてアートに関わる全ての人が必要とする技術を提供し、より豊かな社会の実現を目指す会社です。アート流通・評価のインフラとなるStartrailの構築を推進しています。2018年10月のテストネットリリース後、数多くのアート関連事業者がパートナーとして参画し、幅広いフィードバックを踏まえたホワイトペーパーを2019年10月にリリース。2020年8月にメインネットへ公開されました。
https://startbahn.jp


◾️ 本リリースに関するお問い合わせ先

スタートバーン株式会社
広報担当:水野
お問い合わせURL: https://startrail.io/
メールアドレス:pr(at)startbahn.jp

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